【風都】



ちーと付き合ってから何回目の呼び出しだろう。



「好きです…」

「なにが?」

「なに…」

「俺の何見て言ってんの?」

「…………」

「顔か?それとも噂?悪いけど、本命以外とどうにかなる気ねぇから」



勝手に告ってきて俺の言葉で泣く。



俺の何を見て好きになったのかすら言えねぇようなヤツに好きなんて言われたくねぇ。



そう考え出したら、ちーは俺の何を好きになったのか気になり始めてしまった。



家に帰り、ちーとふたりで部屋の中。



「お前、俺の何が好きになったの?」

「えっ、言わなきゃダメ…?」

「うん」

「風都が…あたしの生きる意味になった時から…たぶん風都が好き…」



照れながらそう言った。



満足しちゃう俺。



きっとちーにしてみればスゲー重大な部分に俺がいるんだと思えた。



「エロくてバカでドSで超妬くし、たまに意味わかんないけど」

「…………」

「風都の優しいとことか、守ってくれるとことか…知ってるから」



聞かなきゃよかった…。