どうなっちゃったのか、最後はよくわからなかった。



風都のせいであたしの目覚めはダルいものに。



「おはよう、悠都君」

「おはよ…」

「な、なに?」

「いいなぁ~、風都…。俺も同棲してぇな…」

「もしかして…昨日…」

「ハァ~…。風都っていい思いしてるよな~…」



絶対バレてる…。



あたし、声出してないよね…。



我慢したよ?



「ココア」

「あっ、おはよ…」

「ちー、ココア。冷たいの」

「コーヒーでよくない…?」

「気分、甘いの。ココア」



はいはい、ご主人様…。



何事もなかったような顔の風都。



だけどあたしは知ってる。



風都の弱いとことか、ダメな部分。



きっと夏川家のみんなが知らないこと、あたしは知ってる…。



いつか風都の傷が癒えたら…。



笑顔で信じてるって言ってくれるかな?



「ねぇ、いつ悠都君の部屋に戻ったの?」

「お前が声我慢できなくて派手にイっ」

「わわわわっ、わかりました…。ごめんなさい…」



だから今はあたしが風都を信じることにする。