傷×恋=幸

こうなってしまった風都は以前経験済みだからなんとなくわかる。



今あたしが何を言っても無駄だってこと…。



「風都…」

「うっせぇ。マジムカつく。ちー、ムカつく」

「あたし何も悪くないじゃん…」

「口説かれてどう思った?」

「どうも思わない…。むしろイヤだった…」

「信じねぇ。言葉じゃムリ。寝る」



風都が部屋から出てって、ため息が出た。



怒らせた…。



あたしって風都の攻略法方をまだよくわかってないのかな…。



あたし、何も悪いことしてないんだけどな…。



いつになったら信用してくれるんだろう…。



このままこんなことが続いたら…風都は愛想尽かすんじゃないだろうか…。



生きるって難しい…。



なかなか寝付けず、夜中にリビングに出るとテレビがついてた。



ソファーには金髪のおさるさん…。



「風…都…?」

「寝れねぇ。今ひとり反省会中」

「反省とか…できたんだ…」

「ちーのことに限っては。ごめん」



また謝られた…。