傷×恋=幸

高校に入学して1ヶ月、予期せぬ事態が起こった。



家に帰ったらいるはずのない母親の彼氏がいて。



我が母親ながら、趣味の悪い男を選んだと心から思った。



「こんにちは…」

「お前、高校生だったよな?」

「そうですけど…」

「買ってやるよ。1回3万で」

「えっ…?」

「やってんだろ?売りとか」



酔ってることは明確だった。



部屋に入った時からお酒の匂いがしたから…。



「してません…」

「じゃあ彼氏とかいんのか」

「いたら…なんなんですか?」

「やっぱり最近のガキってのはやることやってんだな」



男の力に勝てるわけない。



畳に押し倒される直前、テーブルに頭を打った。



痛くて涙が出そうで。



気持ち悪い母親の彼氏が覆い被さってきた時、思い切り急所を蹴り上げた。



「う"っ…テメーっ…」



怖くて怖くて家から飛び出した。



行く宛てなんかどこにもない。



涙が溢れて、頭が痛くて…。