傷×恋=幸

念には念を入れ、鍵をかけた。



ちーは緊張で固まってる。



「ビビってんの?」

「そりゃあ!!怖くないわけないし…」

「相手が俺でも?」

「風都が…好きだから…頑張る…」



カラダの奥から変な気持ちが沸き上がる。



スゲー大事にしてやろうとか、カワイイとか…。



ヤバい、マジでカワイイ…。



頭がおかしくなりそう…。



壊しそう…。



「カーテン閉めて?」

「ん、来て?」



ベッドの横のカーテンを閉めた。



薄暗くなった部屋で近づいてきたちーを力一杯抱きしめて。



好きだ…好き、好き、好き。



俺、ちーが好き。



「ちーの全部、俺にちょうだい」

「恥ずか…しい…」

「俺の全部も、ちーにやる」

「大好き、風都…」



何回もキスした。



いろんなとこに。



ついつい、好きだって言いそうになる。



それを言わないのは、心からちーを信用できてないだけかもしれない…。



それでも俺はちーが欲しい。