【風都】



ちーのガードが堅い。



ムカつくんスけど。



「ちーのカラダなら30秒でイかせられんのに…」

「あはっ!!風都が盛ってる」

「別によくね?ヤらしてくれたって」

「俺、女じゃねぇからわからん」



今、テツと屋上でダラダラしてる。



暑くて溶けそうだ。



買ったばかりのアイスが溶け始め、手がベタベタ。



「おぉ、夏川と成川じゃねぇか」

「河野先輩…」

「ヒマそうだな」

「先輩もヒマそうじゃねぇか」

「相変わらず生意気だな、夏川」



初日に俺をボコッた先輩がやってきた。



単独行動とは珍しい…。



「夏川、マジでお願いあんだけど」

「えっ、ヤダ」

「まだ何も言ってなくね?」

「先輩の頼みなんかロクなもんじゃねぇだろ」

「まぁ聞けよ。俺、カワイい妹いんじゃん?その妹の友達が夏川に一目惚れしたとかで」

「ナイナイ。バカじゃねぇの」

「そのカワイイ妹の友達と遊んでくんねぇかな」



どんだけ妹萌えだよ、先輩…。