傷×恋=幸

【千衣】



生きてる意味がわからないのは、すごく小さな頃からだった。



あたしはいらない人間で、誰からも必要とされていない。



親も、他人も。



目が覚めた時、毎日やってくる朝に落胆する。



「やめてってば~、あの子が起きてくる」

「早く追い出せよ。つーかどっかに売れば?」

「ひどいこと言うのね~。部屋行きましょ」



母親とその男の声で目が覚めた。



父親が誰なのかもわからない。



気が付けばあたしは存在してて、なぜか生きている…。



静かに着替えて部屋から出て、空っぽの冷蔵庫を一応開けてみる。



今日の朝ご飯は水道水。



テーブルに置いてある1万円は、しばらくあたしの生活費。



これで半月くらいは生きなきゃならない。



顔を洗ってから歯磨きをして、軽く髪を整えて。



早く出たいこの空間から抜け出す。



「まだいたの?」

「ごめんなさい…今出ます…」

「高校なんか行かなくてよかったのに。お金の無駄」

「行ってきます…」



もう慣れた。