傷×恋=幸

ボッコボコに殴って、そこで見たランさんの涙。



「興醒めだ。お前らお似合い。弱い旦那にバカな嫁で」

「もう…どっか行って!!」

「言われなくとも。あっ、今まで穴貸してくれてありがと。コレ、治療費」



財布の中にあった千円札3枚をその場に置いて後にした。



口の中が鉄の味…。



目からはなぜか水分が大放出。



マジ情けねぇ…。



本気で惨め…。



「クロっ…」

「なに!?どうし…た…?」

「もうヤダ…。もう…女なんかいらねぇっ」



初めてクロの前で号泣。



クロもどうしたらいいかわからなかったらしく、俺を部屋に入れてから落ち着かない。



さんざん泣いて、夜に母ちゃんに電話。



「クロんちに泊まる…」

「また?って…なんかあった?」

「大丈夫…」

「明日はうちでご飯食べなさいよ?」

「うん…」



もう恋なんか二度としない。



女なんか絶対信じない。



そう誓った中3の秋。