猫。.:*:・゜.:*:・゜



「…白、…真白…?」


少し目を開けると大好きで堪らない人の顔

「つ……ばき……?」

「大丈夫か??うなされてけど悪い夢でも見た?」


其処で気付く、自分が夢を見ていたことに


心配そうに私の顔を覗く彼

なんだろうこの気持ち

胸が苦しくって

彼を抱き締めたくなる

これが恋、ですか…?



なんて切なく愛しい物なんだろう




「椿、ぎゅうしてもいい?」

今すぐ貴方に触れたい


「真白…?どうした?本当に悪い夢でも見たか…?」

「……わかんないの真白も…」


夢なんて、親なんて、

どうでも良いくらいに


「……ん?」

小さく首を傾げて私を見詰める彼に



「……椿が好きだよ…」

最後の方は声が小さくなった

なんとなく気恥ずかしくなったから









すると彼は今までに無く柔らかく笑い

細くも筋肉質の腕を伸ばして

暖かい体温で私を包んでくれた



「俺も好きだよ…愛してるから…」