あたしのちょっとした期待は裏切られて
お母さんと隣のおばちゃんの声がする
…………あたしはまだ
……亮に期待してるの…?
バカみたい…
でも今は会いたくないから…
よかった……のかもしれない…
泣くことも疲れた頃
ぼーっとしてると………亮との楽しかった思い出ばかりがよみがえる
もう…笑い合うことは…………ないの?
お母さんたちの話し声が、一瞬大きくなったように思えた
コンコン
あたしの部屋をノックする音
お母さんは違うよね…
お父さんはでかけてるし…
お姉ちゃん…?
「香菜………俺だけど…入っていい?」
聞き慣れた声がすぐそこで聞こえる



