男は消防署員の私が話し掛けたとは気付いてなかったのか、「そうですね」と言って、振り返って来た。



「―――っ!!;;」



男は私を見た刹那、目を見開き、逃走を図る。



「待ちなさないっ!!」



しかし、私から逃げれるわけがないんだ。

警察官になるようにと、陸上クラブに入ったり、柔道を習わされてたから、体力にも足にも自信あり。



「逃げるなんて、1億万年、早いですよっ!!」



「――ぐぁっ!;;」



私は100mほど走った所で男を確保。



「見付かるとは、ダサいねぇー」



私は男の襟首を掴み、現場へと戻る。