私の恋and事件簿♥

「仁美ーヒトミーって、わかる?」



私がカフェオレを一口、飲んだ時、聞き慣れない名前を口にした。

首を左右に振ると、「北斗と同期の勅使川原!」と言う。



「あ、はい」



“勅使川原さんは仁美って、名前なんだ”と考えてると、「じゃあ、北斗を好きな事は?」と、嫌な事まで訊かれた。



「知ってます…」



私はマグカップをソーサーに置き、意味なくスプーンでかき混ぜた。

織姫さんは「昨日、電話が来たのよ」と、寂しそうに笑った。

私は「電話、ですか…」と、俯いた。

北斗と意味もわからず距離を感じてるのに、私は落ち込むしかない。