私の恋and事件簿♥

まだ4・5才の女の子だ。



「ママ、見当たらないの?」



「ママ…まだ中…」



「どの辺りに居るかわかるかな?」



私は女の子を抱き上げ、トリアージコーナーのブルーシートまで運ぶ。

女の子は“迷路にお兄ちゃんと入ってた”と言う。

…迷路?

私は兄貴から図面を借り、迷路の位置を探す。



「別館…」



迷路は職員用の事務所や展望台と同じ部分にあり、渡り廊下で繋がってる。

犯人がそっちに行ったら―…
救助が行き届かなかったら―…
呼吸に苦しみ倒れてしまう。