私の恋and事件簿♥

山下さんは腕時計を嵌め、出掛ける準備を始めてる。

寝室に着替えにも行ってる。

私は電話をしたままの山下さんのネクタイをし、“いってらっしゃい”と口パクで手を振って見送った。

刑事に休みなんて、ないよね。

父親や兄貴を見て来たからわかる。

消防士みたいに交代制じゃないから、呼び出しなんて毎回。

隊長が2人、居るわけじゃない。

代わりが居ない。

私はさっきまで一緒に並んで立ってたキッチンを見つめながら、膝を抱えた。

孤独感が、胸を支配する。

寂しくて、早く会いたくて…。

事件の早期解決を、祈るしか出来ない。