私の恋and事件簿♥

何か事件だろうか。



「出ないんですか?」



なのに、山下さんは携帯に触れようとしない。

「休みだし」と、見ようともしてない。



「私に気を使ってたとしたら、出て下さいね?慣れてますから!」



本当は嫌だ。

慣れてなんかいない。

いつも、休日に呼び出される父親に怒った事が、何度もあった。



「わかった」



山下さんはリビング側に回って、電話に出た。

相手はどうやら兄貴だ。



「今からガサ入れ(家宅捜査)?随分、急なんですね」



私はお味噌汁の火を止めて、キッチンを出た。