「……うーんと……」


京さんは左上を見て思い出してる様子。


すると、


「あぁ、いたよ!若奈さん」


他の板前さんが厨房から顔を出した。


どうやらあたし達の会話を聞いていたらしい。


「本当ですか?」


「もちろん!」


ということは、若奈さんのアリバイは成立。



「……話は終わりですね、じゃ俺は仕事に戻ります」


京さんは厨房に戻ろうとした。


「待って下さい」


それをあたし達が止める。


むしろここからが本題だ。




「あなたのアリバイを教えて下さい」