「……自殺か他殺か…」 あたしは部屋を見渡しながら呟く。 どっち? 「そーいやさ」 「ん?」 「若女将から少しアーモンド臭がしたし、爪も唇の色もピンク色だった」 悠があたしの呟きに答えるように淡々と説明した。 「アーモンド臭か……」 死んだのに紫色じゃなくピンク色。 ……争った形跡は見られない。 そして床に落ちてるカップ。 しかも血は見た限りない。 ……つまり。