【葵 side】



芽衣子、何処行っちゃったんだろ?



今日は、朝から3時間目まで選択授業という、なんとも妙な時間割りのため、ずっと一緒に居る芽衣子が居なくなったことで、朝からの視線も手伝って、不安になってしまったのだ。



男子A)『おい。今、葵ちゃん1人だぞ。』

男子B)『声かける?声かける??声かけちゃう??』

男子C)『ちょ、落ち着けよ。

でもさぁ、今行かなかったら、太田も来るだろうし・・・』



『『『行くしかない!』』』



男子A)「あの、小日向さん・・・」

アオイ)「はい?何ですか??」

男子B)「明日、誕生日だよね・・・?」

アオイ)「そう、ですけど・・・覚えててくれたんですか?
ありがとうございます・・・。」



っていうか、何で知ってるの?

最初の自己紹介の時に話したから・・・?



男子C)「そっ、それで、コレ、俺らから―――「葵っ!」


陽の声が、男の子の声を遮った


アオイ)「陽っ!?なんで!!?」

ハル)「うん、ちょっとね。」

アオイ)「あ、でもちょっと待って?まだ話しの途中・・・」

ハル)「・・・・・・話し遮っちゃってごめんね?葵に何か?コイツ、俺のなんだよね。」


男子A)『いや、なんでも・・ない、よなぁ?』


顔は笑顔だが、目と声が笑っていない陽に、この言葉を発するのがやっとだった男の子達は、早々に立ち去った。



【葵side END】