あたしが出ていった教室では、




「真城、心配だな。」




「何が?」




紫音の言葉に氷真はキョトンとした顔で問い返した。




「昨日も階段から落ちたって。」




「あれは、自分から滑ったって言ってたんだろ。」




「本当に滑ったのか?誰からにやられたとかだったら。」




「え?マジかよ。」




「わかんねぇ、けど真城って黒蛇以外のことは風神とは関係ないって思ってんじゃんか」




「確かに。」




「なんか嫌な予感がする。」




紫音は眉間にシワを寄せて真城が出ていったドアを見ていた。