~メアリーside~



私は始まりの村に住んでいる
メアリー



ところで


なんで始まりの村って呼ばれているかは
知ってる?


知らないよね街に住んでる人だって
知らないもの


噂によると
村長達だけが知っているんだって



だけど私はなぜか知ってる


「メアリー、今日も行くの?」

「うん。」


ふわり茶色のワンピースを着た
隣に住んでるアイリーが笑う


「今日もかわいいね。

やっぱりメアリーは
白いワンピースが似合うね。」

「そう?」


アイリーは口が上手いんだ

アイリーが似合うと言ってくれるのは
すごいことだから

いつも照れる


茶色の髪、瞳のアイリーが
正直羨ましい


私の髪は金色
瞳は紅色

この村に私以外はない
髪と瞳の色


勿論、母も父も


いつの間にか私達は薄暗い
小道を歩いていた


アイリーの顔がやっと見える程度


髪の色は全然みえないけどね