松山さんを家に帰した後、あたしはある人に電話をかけていた。 「もしもし君島です」 「桜井です。あっ多美?」 電話した相手は寛人のお姉さんの桜井 智美さんだ。 「久しぶりじゃん。どうしたの?」 「……あのさ、硫酸買っといてくれない?あたしがお金出すから」 「ええっ!?あんたまた人殺すの!?」 んなストレートに言わなくても……。 「大きい声出さないでよ……。壁に耳あり、障子に目ありだよ」 「ゴメンゴメン(笑)。お金ならあたしが払うからいいよ。それって寛人の敵討ちの為にでしょ?」