「ん〜そう言われると、蒼空ってちょっとSっ気あるかもね」
「…ちょっとやないやん」
咲斗が切れ長の目でうらめしそうにこっちを見る。
「でも、蒼空の言葉に嘘はないから、冗談で冷たくされてるわけじゃないのはわかるでしょ?」
「そーそ。蒼空は必要なことしか言わねー」
「…だから、蒼空からの言葉はうれしいんだよね」
綺亜羅はそう言ってこっちを見て、ちょっと照れくさそうにはにかんだ。
「それは……そやけど」
咲斗はそう言って日に当たってきらきら光る金色の髪をぐしゃぐしゃっとした。
「あ――もうわかったわ!!我慢するっ」
「…やっとあきらめたか」
彼方が“はぁ…”とため息をついた。
「なんやねん彼方!さっきから冷たすぎやっ」
「咲斗の相手は疲れんの。…勉強前に体力使いたくない」
「…彼方どんだけ勉強苦手なの」
「綺亜羅に言われたくねーよ」
彼方が少しムッとしたように言う。
「あたしは…!……彼方よりはできるもん」
「彼方は基準にしたらあかんて」
口をとがらせて言う綺亜羅に、咲斗は苦笑する。
「…とにかく、始めようか」
いい加減止めないと、ほんとにいつまでも続きそうな言い争いに私は口を挟んだ。

