たしか夏だったと思う 熱い日差しの中、頬に汗を滲ませながら女の所からの帰り道 うるさいほどのエンジン音を響かせながらバイクを走らしていた 俺の家は、ごく普通の一軒家で放任主義の両親が共働きのせいか、家に訪問者が来ることなんてほとんどない なのにこの日は、遠くからでも分かる…玄関先に誰かが立っているのが見えた