あの後すぐに修吾君が来た。 雪佳がいなかったから不思議に思ったらしい。 「無事でよかった」 「うん……」 屋上から出れたのに、あたしは嬉しくなかった。 ×××××××××× ……気温が低くなり、そろそろ冬になりそうだ。 「最近お姉ちゃん元気ないね」 葵が少し心配そうにあたしを見る。 「そう?」 「うん。なんか魂抜けてる」 あたしは薄く笑うことしかできなかった。