それから数時間経ち、私は医師に事故のことを聞いた。
その時、私の目から初めて涙がこぼれ落ちた。
「あなたのお父様とお母様は救急車が駆け付けた時、あなたを事故から守るように倒れていたそうです」
「………そ、それは本当ですか?」
「……はい…」
「…もし、私をかばっていなかったら両親は助かったんですか?」
「……」
「答えて下さい…」
「手術が成功すれば助かっていたかもしれません。ですが、皆さん重症だったと思います」
それを聞いた時、つくづく親はバカだと思った。
自分達の命を捨てて、娘の将来を守るんだから……
そう思うと自分を恨まずにはいられなかった。
