━ダイヤ━


あと少しで、ある分かれ道に差し掛かる

右に行けば、城に着く
けど、きっとヒスイは行かないだろうな…


「俺、我慢できない…もう、いいよね?!村戻っていいよね!」


やっぱりな…

分かれ道のもう片方は、ヒスイの村へと続いている


「報告は?どーするの?」

「報告?ナニソレ美味しいの?」


聞いた私が馬鹿でしたね


「じゃね!ダイヤ!なんかあったら、ダイヤが来てね」


行ってしまった

ダイヤが来てねって…

私は一応、この国の王子なんだけどなぁ…

まぁ、いいけどさ

小さくなっていくヒスイの背中を見送り、ヒスイとは逆の道を行った