勇者様?!


私は、ずっと待ってた

…誰を?

私は、ずっと信じてた

…何を?



私は、ずっと

ヒスイが帰ってくるのを信じて待ってたのに



「っ…うっ…ヒ…スイっ」


涙が止まらない

頭の中のヒスイとの思い出が音を立てて崩れていく

ヒスイの
優しい声も
暖かい腕の感触も
甘い言葉も

すべてが、私の中で凄い音を立てて崩れていく

そして、涙となって私の頬を伝い外へ出ていった


酷いね…こんなに好きにさせといて

もう、私はいらないんだね…