いけない保健教師〜気になる不良転校生〜

「高橋君、どうしたの?」


「先生、ぼ、ボクは…」


高橋は、入って来るなり熱っぽい目で春田を見つめ、どんどん近付いて来る。


「熱でもあるの?」


「熱? ああ、そうかも…」


高橋は春田の目の前まで来ると、腰を屈めて女の子のような小さな顔を、春田の顔に近付けて来た。


「な、何?」


「先生がボクのオデコに触るお手伝いです」


「せっかくだけど、熱は体温計で計りましょ?」


「どうしてですか? 前はすぐ触って来たじゃないですか?」


(あら、そうだったかしら?)


「とにかく、そこに座って? 体温計を渡すから…」


春田は高橋に丸椅子に座るように言い、立ち上がろうとしたのだが、その肩を高橋に抑えられてしまった。


「ちょっと、高橋君…?」