“おばさんのクセに何を言ってるんですか?”

徹也がそんな言い方をするとは思えないが、そんな意味の事を言われたら悲しすぎる。


そう思ったら、ますます涙が溢れるのだった。


すると、徹也は掛け布団をめくり、春田の横に体を入れてきた。


「先生、ひどい事を言ってすみませんでした。もう泣かないでください」


「福山君の、バカ…」


春田は徹也に抱き着き、徹也の胸に顔を埋めた。そんな春田の頭を、徹也はそっと撫でるのだった。



しばらくして泣き止んだ春田は、そっと顔を上げて徹也の顔色をうかがった。
そんな春田に、徹也は優しい微笑みを返した。


「落ち着きましたか?」


「うん、ごめんね?」


「じゃあ、寝ましょうか?」


「その前に…」


「はい?」


「おやすみのキス、して?」