いけない保健教師〜気になる不良転校生〜

「俺は部屋を片付けて来ますから…」


「ああ、ごめんね?」


「いえいえ」


徹也が部屋を出るのを待ち、春田は携帯で母親を呼び出した。
2〜3回のコールで出た母親は、それを待っていたかのように、いきなり話し始めた。


『美沙子、あんたいったいどこにいるのよ?』


「どこって、彩香の家よ?」


『え?』


「彩香とお酒飲んで、話しが弾んじゃって彩香の家にお邪魔してるの。もう遅いから、今夜は泊めてもらう事にしたから…」


『彩香さんの家って、あんた…』


「ああ、ごめん、携帯のバッテリが切れそうだから、じゃあね」


『ちょっと待ちなさ…』


ピッ


(お母さん、嘘ついてごめんね)