いけない保健教師〜気になる不良転校生〜

「からかわないでよ…」


「からかってませんよ。今の先生、すごく若く見えますよ？ 精々二十歳そこそこって感じですね…」


徹也が言う通り、素顔の春田は童顔だった。


もちろん春田自身もそれは分かっていて、年相応に見られるように、わざと濃い化粧をしているのだ。


「先生はどうしていつも濃い化粧をしてるんですか？」


「それは…若く見られたくないからよ」


「えーっ、普通は逆じゃないんですか？ 女の人って、なるべく若く見られたいもんでしょ？ よくは知りませんが」


「そうよね。私、変わってるから…」


春田は暗い顔をして肩を落とした。
春田が若く見られたくない相手は高校生の男子だった。