いけない保健教師〜気になる不良転校生〜

「福山君の家って、この近くだったんだ…」


「コンビニで買い物した帰りに、たまたま先生を見掛けたんです。すごい偶然ですよね?」


「そうね」


(これは運命じゃないかしら。なんてね。それにしても福山君って、頼もしいなあ。大好き)


春田は徹也の肩に頬を寄せ、「ハアー」とため息をついた。


「先生…」


「なあに?」


「酒臭い」


「あ、ごめんね?」


「ところで、さっきの男ですけど、先生の恋人じゃ…」


「ち、違うわよ。あんな奴!」


「ですよね? よかった…」


(“よかった”って、どういう意味なの?)


(“よかった”って、何がよかったんだよ、俺は…)