いけない保健教師〜気になる不良転校生〜

「ふん。俺に恐れをなしたか。だらしない野郎だ」


教師にあるまじき“ゴリラ”の言葉にムカッとした春田だが、(この人には何を言っても無駄だわ)と思い、黙って背を向け保健室へ戻ろうとした。ところが、


「春田先生…!」


後ろから“ゴリラ”に肩をムズっと掴まれてしまった。


(もう…気安く触らないでくれる? エロゴリラ!)


“ゴリラ”は、以前から事ある毎に春田に触わってきて、春田はそれが嫌で嫌でならなかった。


春田は“ゴリラ”の手を振りほどくように振り向き、「何ですか?」と言って“ゴリラ”を睨みつけた。


「奴は…」


「生徒の事を“奴”なんて言うべきじゃないと思います」