(何で先生の息は、こんな甘い匂いがするんだろう…)


(何でこの子の息、ミントの香がするの? ガムを噛んでたのかしら…)


少しして、我に返ったように春田は徹也から顔を離した。


(叩かれるんだろうな…。“何すんのよ!”とか怒鳴りながら)


そう思いながら春田を見ていたら、予想外の事に、彼女は恥ずかしそうに頬を赤く染めた。