いけない保健教師〜気になる不良転校生〜

(球根? ああ、求婚かあ…って、えーっ!?)


「森田先生、冗談は止めてください」


「ボクは本気ですぞ」


確かに“ゴリラ”は真剣な目で春田を見下ろしている。


「森田先生とはお付き合いもしていないのに、いきなり求婚だなんて、有り得ないですわ」


(友達ですらないわ)


「ボクは回りくどいのは嫌いなんですよ。でもそういう“手続き”が要るなら、いいでしょう。今から付き合いましょう?」


そう言って“ゴリラ”は春田の両肩をガシッと掴んだ。


「さ、触らないでください!」


叫びながら春田は身をよじったが、“ゴリラ”の手を退ける事は出来なかった。