いけない保健教師〜気になる不良転校生〜

「それにしても、高校生の分際で教師にちょっかい出すとは、けしからん連中だ。連中が来たら、ドアは開けたままにする事ですぞ？」


「はあ…」


「そして何かされそうになったら、大声を出してください。そうすれば隣の職員室に聞こえて、誰かが助けに来るでしょうからな。もちろん、お、いやボクがいれば真っ先に来て、連中を叩きのめしてやりますぞ」


「それは有り難いですけど、暴力は良くないですわ」


「そこは手加減しますよ。ボクが本気を出したら、生っちょろい高校生などひとたまりもないですからな」


そう言ってゴリラは鼻を膨らませ、自慢のムキムキの体を見せびらかすように胸を張ってみせた。


（ああ、暑苦しいわあ…）


「そもそも…」


“ゴリラ”はズイッと春田に寄って来た。