それから無言で作業を続けていたコトが、急にこっちを振り向く。 いきなり至近距離に迫ってくるものだから、思わずのけぞってしまう。 マンガみたいに唇と唇がぶつかる…とか考えないのかな、この人は。 まったく考えてないんだろうな、恐らく。 「今考えてみたんだけど!」 「え、あ、あぁ、うん」 何のことかと思って、一瞬反応が遅れる。 どうやらさっきのことをまだ気にしていたらしい。 「私は別に損してないと思う。だからいいの」 「…そう、かな?」