でも俺は別に自分が不幸だとは思っていない。 「コトも、俺のお世話が嫌になったらやめていーんだよ?」 「ダメよ。ほっといたら久楽は事故って死んじゃうかもしれないし」 そう、彼女は少しでも俺の不幸を和らげるため、いつも一緒に行動してくれる。 迷惑だと言えば嘘になる。 こうやって保健室に2人きりでいるのだって、俺の胸は落ち着かないんだ。 でもコトは? コトは俺のこと、迷惑じゃないのかな。 クラスメイトという近くて遠い一線を、俺はなかなか越えることができないでいる。