史上最強コイビト伝説



保健室にて、消毒液を傷口にたっぷりと塗る彼女。

それに泣きそうになりながら耐えるしかない俺。


「痛くない?大丈夫?」

「…っい、痛くないよ」

「今日は何したの、正直に話しなさい」

「いや…今日は無傷で行けると思ったんだよ。でも途中で自転車とぶつかって、尻もちをついたら下に犬がいたんだ」

「…もういい。大体わかったわ」


あきれ顔でため息をつく彼女に、俺は付け足す。

「あ、それで犬にかまれて追いかけられてたら電柱にぶつかった」

「今日も不幸少年ぶり全開だね」