コトがふにゃっと口元を緩めて笑う。
「変なの」
この笑顔、すごく好きだ。
もっともっと、そんな顔を見せてくれたらいいのに。
「あ、あのさ、コト」
「何?」
勢いで名前を呼んでしまったものの、そこから先の言葉をまったく考えていなかった。
ぐるぐる頭を回して出てきたのは、
「えぇっと、その。い、一緒に帰らない?」
自分でも何言ってるんだと思うぐらい突拍子のないものだった。
コトがきょとんと首を傾げる。
そりゃそうだ。
だって俺たちの家は…。
「いいけど…。私と久楽の家って、逆方向だよね?」
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