「すいませーん!大丈夫ですかー!?」 「大丈夫だよー」 そう言いながら、グラウンドに向かってボールを放り投げる。 本当はボールがかすめた頬から血が出ていたけれど、それほど大した傷ではない。 それにしても。 「とうとうここまで来ちゃったか」 俺の不運も相当なものらしい。 もうコトの幸運では補いきれないということだ。 「コト、もう帰っていいよ。これ以上一緒にいたらコトも危ないし」 気をつかったつもりだったけど、コトはうつむいて黙り込んでしまった。 俺、何かしたかな。