ちょっぴり甘くてほろ苦いような気持ちに浸っていたその時だった。 「危ない、久楽!!」 「へ、」 瞬間、ガラスが割れる鋭く澄んだ音が響く。 何かが頬をかすめる。 そして壁にその何かがめり込んだ。 「…マジで?」 野球のボール、だった。 なんでいきなりこんなものが。 窓の外から誰かが必死で謝る声が聞こえる。