学生がせわしなく行きかう朝の歩道橋。

そこを渡った所に俺がいつも行っている高校がある。


けれど俺がそこに入るには、必ずあるチェックを通過しないといけない。

「久楽!」

ちょっとくせのある髪をふわふわ揺らしながら駆けてくる彼女は、俺のクラスメイト。

その子は俺の全身を眺めまわして、険しい顔をする。


「今日もケガしてるじゃない!何やってたのよー!」

「あはは、自転車とぶつかって」

「いいから保健室ー!」


これが毎朝の光景。