******* 「……どうぞ」 「ん、お邪魔します」 玄関の鍵とドアを開けて促すと、村上君が靴を脱いだ。 なにがどうなってこうなったのか、よくわからない。 あの後、村上君の提案で“ここ”で飲むことになったんだけれど……。 いくらこのチャンスを逃したくなかったとは言え、想定外の出来事に戸惑ってしまう。 「おっ、相変わらず綺麗に片付いてるな」 「あんまり見ないでよ……」 リビングをグルリと見渡した村上君に、私は緊張を隠しながらため息混じりに釘を刺した。