「だって……俺のこの趣味がばれたら……お前まで変な目で見られるだろ」

「え……?」

 思いもよらぬ冬馬の言葉にわたしは驚いた。

「お前、俺の趣味を知ってても、いつも一緒に居てくれるだろ。……そんな一緒に居るお前まで、俺の所為で変な目で見られるの、嫌なんだよ」

「じゃ、じゃあ……冬馬がオタクなのを隠してるのって……わたしの為?」

「……ああ」

 そう、だったんだ……
 知らなかった。
 自分の為じゃなくて……
 わたしの為だったんだ。

「そっか……そうだったんだ、へへ」

 なんか、嬉しい。
 自分の好きな事を我慢しても、わたしを気遣ってくれてたんだ。

「何、笑ってんだよ?」

「別に。へへ」

 わたしの幼なじみはオタクだ。
 でも、勉強も出来て、イケメンで、最強で……
 それに、わたしに優しい……
 わたしの大好きな幼なじみだ。

 でも……

「お待たせしました、ご主人様ぁ~~!! ただいま、特典でケチャップでお絵かきサービスしておりますが、どうしますか?」

「マジで!? じゃあ、ぜひお願いします!!」

「……最悪」

 やっぱり、オタクな部分だけは嫌いだ。

 だから……『幼なじみ改造計画』は続行だよっ!!