「・・・百合」 こんなに甘える大樹の姿は 初めてだった。 おそるおそる手を伸ばし大樹の髪に触れた。 手のひらに感じる 大樹の体温に急に愛しさが増した。 久々に大樹に触れた気がする。 「...いいこ...いいこ?」 急に恥ずかしくなり照れ隠しに ふざけてしまった。 「...悪い」 大樹が顔をあげた。 私の乱れた胸元をもとに戻し、 教室から出ていってしまった。