モテる弟をもつ双子の姉の地味子の物語




「・・・。」


もう、何もかもが変わってしまった。


遥は覚悟を決める。


「ふた「親戚・・・なの、」

「え?」

遥の言葉を遮り、海が言った。


「遠い、親戚なの。」


「・・・。」


「今まで隠してて、ごめんなさい。」


海は頭を下げた。

彼女が謝る必要はどこにもないはずだ。


「なるほど、だから苗字が一緒で名前で呼び合ってたんだね。」

すっきりしたよ、と冬樹が笑う。

(・・・)

遥は海が分からなくなった。

今までこんなにはっきりとした発言をしなかった彼女が、

今、堂々としている。


(なんで?)

 海 という存在が皆に知られていく。

ツキン、ツキンと胸が痛みだす。


矛盾している自分自身に腹が立つ。



「筧さん、俺も海って呼んでいいかな?」

「え、」

「・・・ダメ?」

そう聞かれ、海は首を左右に振る。

これにより再びクラスが騒がしくなった。



「・・・なんかさ、地味の奴変わったよな。」

「あたし、もっと暗い子かと思ってたけど・・・以外に話すし、」

「ってか、なんでアイツ嫌われてるんだ?」


「え?」

素朴な疑問が浮かんだ。