モテる弟をもつ双子の姉の地味子の物語



「でっ、でも、遥・・・とは、付き合って、ない。」

登校してきたのは本当だけれど。


「遥ぁ!?なんで呼び捨てなんだよ!」

斉藤が答えろよ!と海の胸倉をつかみにかかる。

それを見ていた遥が止めようとしたが、

それよりも早く冬樹が動いた。

斉藤の手を掴み、笑顔を向ける。


「胸倉をつかむのは、よくないんじゃないかな?」

刹那、

きゃああ!という黄色い歓声があがった。

遥の機嫌がよりいっそう悪くなる。



「・・・海、」

「っ、何?」


「お前、変わるきあんの?」

遥の鋭い視線が突き刺さる。

「いつまでも甘えてたって、何も変わらない。」

彼はさらに言葉をつづけた。



「・・・遥、俺正直な話聞いていい?」

「・・・?」

健二が遥に問いかける。


「二人って、マジでどういう関係?」