モテる弟をもつ双子の姉の地味子の物語



「・・・遥、」

「・・・健二?」

気まずそうに、昨日無視をしてきた健二が話しかけてきた。


「ごめん、俺さ、・・・地味子に対して、

良い面してたことは別に何も思ってないんだ。


けど、友達の俺に、付き合ってたこと言ってくれなかったと思ったら


無性に腹立ってさ・・・。」


付き合ってたの、嘘だったんだな。ごめん。

健二は素直に謝ってきた。


「俺こそ、ゴメン」

遥も素直に謝る。



「~っ、遥ー!!!」

「うわっ!」

勢いよく抱きついてきた健二を受け止めると、

健二は へへ っと笑った。


「よかったね、遥。」

「・・・冬樹。」

突然声をかけてきた冬樹。

遥は睨み返す。



「皆、遥と筧さん・・・付き合ってるところあながち嘘じゃないみたいだよ。」



「え!?」

「俺、遥が筧さんと登校してくるのみたんだよね。まあ、今朝は途中から

俺が筧さんと登校したんだけど。」


そうだよね、筧さん。

冬樹は海に視線を向けた。

海は一瞬目を見開き、そして気まずそうに頷く。


「はあ!?どういうことなんだよ地味!」