そんな筈、ある訳がない。 馬鹿な事を考えてしまった。 そう思ったのも束の間。 「ほっとけ。大体、君が思ってる以上にオトナだよ? あの子」 低くもなければ高くもない。 中音で、澄んだ声―――ただ単純にいい声だなと 思った時には、線の細い男が 出て来てゆっくりドアが閉まった。 「ごめんね。うるさくして」 微笑むその姿に私は目眩を 起こしてしまう。 眩しい。何故? どうしてこんなにも キラキラと輝いて見えるのか。 こんな、 眩しい人だった?